多読と趣味の英文ライティング

AIを使って英文をチェック

Kindleの便利な機能、検索、メモ、マーキング

現在、読書はほとんどKindle本です。Kindle本は、本文中にマーカーで色を付けたり、メモを付けたり、そのメモの検索、本全体の検索、そして、マーカーを付けた箇所とメモをまとめて読んだりすることができます。これらの機能を英文ライティング力の向上のために使ってます。その使い方について。

 

以下は、英書を前提にしてますが、機能自体は英書・和書同じです。

 

検索はこう使ってます

まず、検索ですが、例えば、風でカーテンが揺れている場面を表現したい場合、そんなシーンがあることがわかっている本(ここがミソ。既に読んでいるのでわかっている)を curtain で検索します。得られたのは、

 

The breeze blowing in from the sea ruslted the pleated curtains.

  (Haruki Murakami 「Sputnik Sweetheart」 Vintage International、Kindle本から)

(海からの風でカーテンがさらさらと揺れている。原本の日本語がどうなっているかは知りません)

 

夜、車のヘッドライトに照らされて、降っている雨がよく見える場面なら、そんな描写があったはずだという本を headlights で検索、得られたのは

 

Small raindrops spun in my headlights, the night gloomy with fog and bitterly cold.

  (Patricia Cornwell「Cruel And Unusal (Scarpetta 4) 」Kindle本から)

(車のヘッドライトに照らされて雨粒が激しく舞っている。翻訳版は読んでないので、どう翻訳されているか知りません)

 

メモはこう使ってますーその1

次にメモですが、日本語で検索したり、もっと広い範囲で検索できるようにするため例えば、天候、風景、風、海、月、人物描写、動作、猫、犬等などが出てくるシーンに、メモとしてこれらの語を入れておきます。例えば、月の描写シーンがあったことを覚えている本を 月 で検索して得られたのは、

 

A heavy layer of clouds obscured the moon, the damp, cold air penetrating.

(Patricia Cornwell 「All That Remains (Scarpetta 3) 」Kindle本から)

(厚い雲に月は覆われ、湿った冷たい空気が肌を刺す、私の訳)

(厚い雲が月を覆い隠し、湿った冷たい空気が身体を貫いていく。Bingに村上春樹風に訳してもらいました)

(月は厚い雲に遮られ、湿った冷たい空気があたりに充満していた。Bardに村上春樹風に訳してもらいました。残念な訳。少なくとも体感を示す語が欲しい)

 

メモはこう使ってますーその2

さらにもう一つのメモの付け方は、これがメモを付け始めたそもそもの理由ですが、この日本語は英語でこう表現できるのかと思った箇所に、その日本語表現をメモしておくことです。

 

例えば、

Tsukuru bolted awake in the darkness. ガバっと飛び起きる

His entire body was immobile. 金縛り

メモを付けたページを簡単に見れるので文脈を確認できます。直前の文章 He wanted to check the alarm clock on his nightstand, but he couldin't turn his neck.  His entire body was immobile.   

stay- at- home mother 専業主婦

(すべて Haruki Murakami 「Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage」アマゾン Kindle本から)

 

念のため、上の表現はGoogle検索で実際に使われているのを確認しました。ちなみに、Google翻訳では上の日本語からこれらの英語表現は得られませんでした。 

 

(英訳本の英文は必ずしも一般的に使われている表現ばかりではなさそうです。「英語で読む村上春樹」に出演していたマシュー・チョジックさんが「意味はわかるけど、この表現は一般的ではない」とした表現もありました)

 

マーキング箇所とメモはまとめて読めます

Last but not least( 最後になりましたが大事なことです)、マークを付けた箇所やメモだけをまとめて読むこともできます。それらを読めば記憶に定着させるのに効果がありそうです。うろ覚えでもOKです。確かこんな感じで表現できるかなという程度でも結構目的の表現が得られます。また、即効性はありませんが、マークを付けた箇所やメモを繰り返し読めば英語の表現力の底上げになるような気もします。

(マーキングのことは、Kindle本では ハイライト になってます)

 

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便利な検索機能ですが、残念な点が2つ。

1つめは、開いている本しか検索対象にならないこと。つまり、どの本に見つけたいものがあるかわからなければライブラリにある本を一つずつ開いてその都度検索ワードを入れて検索する必要があります。なので、どの本にあったかを覚えていることがミソとなります。

 

残念な点の2つめは、AND検索が出来ないこと。1つの語でしか検索できません。複数の語、例えば、最初のカーテンの文章なら、curtains と sea の2語で検索することができれば目的の文章がもっと早く得られると思います。

 

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Google検索との違い

Google検索でも同じことができますし、AND検索もできますが、いずれにしろヒット数が多すぎて検索する意味がありません。例えば curtains と breeze のAND検索をするとヒット数は2300万件です。

 

 (Google検索は検索キーワードを " 二重引用符で囲うフレーズ検索を多用してますが、これについては別の記事で)

 

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ここまでKindleのことを書いておきながら何ですが、Bing (ChatGPT4) やBardを使ったほうが手っ取り早いかもしれません(笑)。それについては別の記事で示します。

 

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私がやっていることは、英文ライティング力の向上が目的であり、正しい英文を求めることが目的ではありません。現在、ひと通り書いてからBingやBardでチェックしてますが、私にとっては、そのひと通り完成させるまでの過程に学習としての意味があります。なので、単文レベルでもBingやBardに文をつくってもらうのは避けています。

 

表現が思いつかない場合はGoogle翻訳を利用してますが、わりと変な英訳をするので、そのままは使わないで、それをベースに別の表現にしたり、あるいは全く別の表現にしたりしてるので、それはそれで学習になってます。これはBingやBardが登場する前からの従来の方法です。

 

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ちなみに、正しい英文を求めることだけが目的であれば、要点を示してAIに英文をつくってもらい、それを自分でチェック・修正し、さらにそれをAIでチェックするという過程を繰り返して英文を完成させます。