多読と趣味の英文ライティング

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地球防衛システム

今週、直径800メートルもある小惑星が地球のそばを通過した。その距離は月までの距離をわずかに超えるだけ。このことはいくつかのインターネットのニュースサイトで知った。こうした小惑星の記事を読むと、SFで読んだ地球防衛システムのことを思い出す。

An asteroid as large as half a mile in diameter flew by the earth this week.  It passed just beyond the Moon's distance from our planet.  I learned this from some news websites.  Reading these articles about asteroids reminds me of an earth defense system I read about in a science fiction book.

 

photo by Hakusekimatori

そのシステムは、壊滅的な破壊をもたらす小惑星の衝突から地球を守り、人類がいなくなってからも機能し続けるというもの。そんなシステムをつくることこそ、人類が地球や他のすべての生物に対してこれまでに行ってきたこと、これからも行うであろうことに対する、人類のなすべき究極の償いかもしれないと思った。

The system saves the earth from catastrophic asteroid impacts and continues to operate even after humans disappear.  I think creating such an earth defense system may be the ultimate thing humans should do to atone for what they have done so far, and will continue to do, to the earth and all other life on it.

 

(英文が原文で、日本語はその和訳です)

 

◇◇◇

 

これは昔書いた英文です。本文中の「今週」というのは今週のことではなくて、この英文を書いた時点での今週です。かなり昔です(笑)。


一時期、SFのペーパーバック(英語)をたくさん読みました。当時神戸に住んでましたが、神戸、大阪、京都の大型書店の中で、SFのペーパーバックの店頭在庫が一番多かった京都の丸善によく買いに出かけてました。また、京都市内の喫茶店や往復の電車の中で1日数時間の英書の読書三昧もしてましたが、そのあたりのことは、こちらに書いてます。

 

読んだSF作家(すべて英語)は、例えばアイザック・アシモフ、アーサー・C・クラーク、ロバート・A・ハインライン、グレッグ・ベア、フィリップ・K・ディック、ラリー・ニーブン、マイケル・クライトンなどの有名作家。これらの作家はシリーズ物なども読んだので一人の作家で複数冊読んでます。他にも色々読みましたが、作品を1冊しか読んでない作家の名前は思い出せません。

 

お気に入り

アーサー・C・クラーク:宇宙のランデヴーシリーズ (Rendezvous with Rama)
グレッグ・ベア:The Way シリーズ 永劫、久遠 (Eon, Eternity)
ラリー・ニーブン:リング・ワールドシリーズ (Ringworld)

 

◇◇◇

 

ここからは、英語学習者の方向けの内容です。

 

結論:英語のお話を読むとき、映像化して理解する。

 

英語で読むときの楽しさは、読んだ内容を頭の中でそれを映像化することにあります。まるで映画を見てるよう、というのは言い過ぎですが、字面だけで読み進めるよりも楽しいです。また、いちいち日本語に直すよりも英語をダイレクトに映像化して理解するほうが手っ取り早いです。

 

例えば、次のような英文。言葉にしないで映像化したほうが理解が早く、読むペースを乱しません。

Small raindrops spun in my headlights, the night gloomy with fog and bitterly cold.

  (Patricia Cornwell「Cruel And Unusal (Scarpetta 4) 」Kindle本から)

 

例えば、spun in my headlights はいろいろ表現できて訳語をすぐに1つに決めることができません。でも映像化すれば訳語をどうするか考える必要がありません。

 

(英文の訳例:車のヘッドライトに照らされて小さな雨粒が激しく舞っている。という映像が浮かんだのでその通りに日本語にしました。翻訳版は読んでないので、どう翻訳されているかは知りません。the night (was) gloomy ... の後半は映像は明確ですが、こなれた日本語にできません、笑)

 

◇◇◇

 

多読や精読では映像化するだけで訳す必要はないと思いますが、翻訳する場合でもまずは映像化して、その映像を見て日本語で表現したほうが翻訳しやすいと思います。語や表現の意味がわからない場合も、英和辞書に載っている訳語を当てはめるのではなく、英英辞書で基本的な意味を掴んでそこから映像化、その映像を見て日本語に。(翻訳という点では見た映像を日本語で表現することが難しそう...)

 

◇◇◇

 

映像化も、日常シーンの描写ならそれほど難しくありませんが、実際に見たことも経験したこともないSFの世界を読んで映像化するとなると、少し話が違います。頼りとなるのは英語の文字情報だけなので英語の理解力不足のために漠然としか映像化できないこともありました。(今でもありますけどね、笑)

 

また、そもそも語や表現の意味がわからないときは、多読モードであれば文脈から大雑把に推測する、それもできなければ読み飛ばす(話の流れを大きく失わない程度に)、精読モードであれば辞書や文法書を使って意味を理解するよう努めてました。

 

ちなみに、「実際に見たことも経験したこともないSFの世界」の映像化は、SF映画の映像にかなり助けられました。

 

SFが好きなのでいきなりSFから読み始めましたが、多読するなら日常の世界が舞台のお話のほうが良さそうです。初めて英語でSFを読んだときは、すっっっごい苦労しましたよ(笑)。